村上さんの短編小説。
村上さんの小説を読むの自体初めてだし、フィクションの物語を読むのは
以来かもしれないし、そうじゃないかもしれない。
いやね、村上さんの本読むと書き方に影響を受けてしまって、書いている文章が自分の言葉なのか、どこかで拾ってきた言葉なのかわからなくなってしまうんだよ。
これが巷でいうところの村上シンドロームっていうやつ?なんでしょ。
ここからはざっくりとした、本当にざっくりとしてレベルとしては小学校に上がり数年経ったくらいの子供の読書感想文くらいのものだと思って見て欲しいのだけれど、
今回の女のいない男たちは、境遇違えど女が「いなくなった、なりそうな」男たちの話だ。
つまり、最初から全く女性に縁もゆかりもない男たちの傷の慰め合いではなく、
何か心の葛藤の末、または自然的な人工的な理由で女性が離れてしまった人たちの話で、
所謂、彼女いない歴=年齢 みたいな、そんな人たちの話ではない。
きっと、最初から「なかった」人よりも、「あった」が失ってしまった人の方が人間くさく、
安易に想像でき、書物として書きやすいんでしょう、、、、なんていう事を普段小説を読まない人生経験少ない僕が言うのも説得力がないが。
どんな形であれ、大切な人を失うっていうのは本当に辛いもので言葉にしても伝わらないけど、村上さんはそういう言葉にできないもやもやとしたものをうまいこと伝えくるのがすごくうまい。
ノルウェイの森もそうだけど、人間の暗い部分が伝染していく様がすごく好きで、
小説は読んだことないけど、映画は何度か見た。
ビートルズの歌と相まって、物寂しさが五臓六腑に染み渡る、、、、あの映画も大好きだ。
男のいない女たちはいくつかの短い物語を集めたもので、まだ全てを読んだわけではないけど、冬の人寂しい時に読むことをおすすめする。
きっと失恋を経験した事がある人は、当時のことを少しずつだけど徐々に鮮明に思い出せるはずだ。
そして今いる大切な人を今一度大切にしようと思えるはずだ。